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弁護士ブログ

総選挙の前日に思うこと


明日は総選挙ですね。弁護士の仕事とちょっと違うかもしれませんが、少しだけご容赦ください。

現在の日本は長期にわたる経済の地盤沈下のため、失業者も増加し、国民は疲弊し、世間には閉塞感が漂っています。
これに加え昨年東日本大震災が発生し、原発に至っては未だ未解決という状態です。
今回の選挙では、本来これらについての問題が中心に議論され、選挙が終わった後はそれこそ一体になってこれらのことに取り組む必要があります。
また東日本大震災の問題にしろ、経済の立て直しの問題にしろ、単に大言壮語するだけではできません。
大量の情報を収集、選別し、多方面に配慮しながら、一定の方向性を見つける・・緻密な実務の積み上げでしかできないはずです。

だとしたら現在の選挙というのは何なのでしょう。
自民党はとうてい急を要するとは思えない憲法改正の問題を持ち出し、挙げ句勝勢と見たら、徴兵制まで検討し始める。
東日本大震災からの復興についての工程表を示す政党もない。
相手方の誹謗中傷は繰り返すが、建設的な議論は少なく、各党は抽象的でかつ大衆受けする短い言葉ばかりを述べるばかりで、先に述べた実務的な意見を述べる人はごくわずか。
最近はやりの第三極とやらも意思統一できず、自滅の気配。
マスコミの報道だと自民党が300近くとる可能性があるとのことですが、これは民主党が分裂した中で選挙をしたこと、第三極が自滅したことから唯一の大政党が小選挙区制の中で得した、と見るべきだと思います。ただ今自民党が政権を取ったら、自分たちが信任されたと勘違いして、他のことをほったらかしにして憲法改正の議論でも始めそうな勢いです。


どこかの新聞で、「今の日本はワイマール憲法時代の末期によく似ている」と出ていました。
この時期ドイツは第1次大戦の賠償金や世界恐慌で苦しみ、閉塞感があり、政権はころころと変わっていました。
その中で出てきた人物、それがヒトラーです。
ヒトラーは「ゲルマン民族の優越性」という意味不明でありながら、国民受けのする言葉で国政を握り、挙げ句客観的に見たら勝ち目がないはずの世界大戦を起こしております。

今の日本はそんな方向に向かいつつあるように見えてなりません。
地方で弁護士をしていると、失業した方や生活保護の方の相談を受けることが多く、今日本が疲弊していることがよく分かります。
もちろん相談に来る方に法律上のアドバイスなどをするのは僕らの方でできますが、それ以上の社会構造上の問題はどうにもなりません。
例えば多重債務に陥っている方でも破産などで処理することはできます。ただその後その人は借金せず生活する方法を見つけなければなりませんが、
それは僕らの方ではできません(そういう関係もあり、最近2度目の破産、と言う人も若干出てきました。)。

もう一度になりますが、日本は今本当に疲弊していて、憲法改正だの徴兵制だのと言っている場合ではなく、大言壮語している場合でもありません。
まず取り組むべきは震災や原発の解決、構造的な経済的苦境を脱すること、のはずです。
明日の選挙でどうなるか分かりませんが、当選した方にはその心づもりを忘れずに活動してもらいたいものだと思います。

若干長くなりましたが。

弁護士:笠原 裕治
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