弁護士法人道北法律事務所(旭川・名寄)

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弁護士ブログ

2012年

債務整理の相談料を無料にします(名寄事務所)


名寄事務所において、新規に受け付ける債務整理に関するご相談に関しては、相談料を無料とさせていただくことに致しました。当地においては債務整理に関する相談がかつてに比べて減少しているもののまだ件数が多く、かつ相談にあたって相談費用がかかるという点がネックになるとの声があったことより、相談料について変更させる必要があると考えたからです。なお旭川事務所については従前どおりの相談料が発生いたします。また依頼にあたっては相談料とは別に費用が掛かりますが、費用見積もりについても無料で行います。法律扶助の要件に該当する方については法律扶助の利用も可能です。よろしくお願いいたします。

弁護士:大窪 和久

ひまわり基金の徴収延長について


久々のブログ更新です。

最近ひまわり基金の徴収の延長が議論されております(弁護士以外の方はわかりにくいかもしれませんが、ご容赦ください。)。
ひまわり基金とは弁護士過疎・偏在解消のため、日弁連各会員から特別会費を徴収し(現在月額700円)、弁護士過疎・偏在地域における公設事務所の援助等を行うための基金です。
http://www.nichibenren.or.jp/activity/resolution/counsel/kaso_taisaku/himawari.html
この徴収期限は来年3月までとされていて、現在徴収期限を延長するかについて議論がされているところです。
上記HPにもあるとおり、現在全国各地に公設事務所が設置されていて、旭川弁護士会管内においても、現在稚内支部1,名寄支部1、紋別支部2,留萌支部2の合計6軒もの公設事務所が設置されています。少なくとも旭川弁護士会管内の支部の公設事務所の弁護士は全うに公的活動にも取り組み、地域住民の方々の法的需要に応えるべく活動しております。

ただ前記したようにこの徴収期限が延長が議論されている、ということからもわかるように、この徴収について反対論がある、と言うことを意味します。
例えば「最近弁護士が多くなってきたのだからひまわり基金などなくても弁護士過疎は解消できる」「ゼロワン問題(各支部に最低2名の弁護士を確保する)は解消されたのだから、弁護士過疎は解消された」などです。ひどい議論になると、「ひまわり基金事務所の弁護士は多重債務問題などで儲かっているから援助は必要ないんだ」という話まであります。

この点確かに上記の議論にあるようにいわゆる「ゼロワン問題」は解消されています(2012年11月26日現在で、弁護士ワン地域は大分地裁の杵築支部で一つ残っておりますが)。
しかし最も大事なことは、この「ゼロワン解消」の状態を最低限維持することです。
例えば旭川地裁の支部には前記したように多数の公設事務所が設置されています。定着した事務所の弁護士はうちの事務所を入れてもわずか3軒しかなく、公設事務所がなくなればすぐに支部の住民の相談窓口は激減することになります。特に留萌支部や紋別支部などは現在営業している事務所は2軒とも公設事務所です。仮に公設事務所がなくなったら、留萌や紋別の方は遠く旭川まで相談に行かなければなりません。

また地域にごく少ない数の弁護士しかいない、ということはその弁護士がある意味その地域の弁護士を代表していると言うことを意味しますので、当然その質も問われていきます。例えば旭川のように50人前後の会員がいれば変な弁護士がいても他を当たれますが、支部ではそうはいかないのです。
従って支部の弁護士について人材を確保する、ということは非常に重要なことなのです。

ただ現在旭川のひまわり基金法律事務所は後任者不足にあえいでおります(従って弁護士の人数が増えたから地方に人が増えるというのは妄想です。)。
これはある意味当然のことです。何も知らない過疎地に出向いて、いきなり事務所を引き継げ、と言われても、どのような事務所かも分かりません。
また弁護士も商売ですので、やはり収支が成り立つか、と言う不安もあります。
もちろん家族などがいれば、一緒に赴任することになりますので、家族の不安もフォローしてあげないと行けません(病院や教育機関など)。
それらの不安を解消し、よりいい人材を過疎地に派遣するには、前記したひまわり基金による支援が必要なのです。

この点確かに一時期公設事務所は儲かる、という説もあり、またいわゆる多重債務がらみの依頼者が多かった時期は各公設事務所には相応の収入がありました。
それを目当てに赴任する、という人も何人もいました。
ただ現在多重債務問題が急速に収束しつつあり、今後公設事務所の経営が悪化するという可能性は極めて高いと思われます。何故かというと、都会の一般事務所に比べると、多重債務関係の依頼者が多い分、それが激減すれば、その分売り上げにも直結するためです。
最初この制度ができた理由は、地方ではなかなか商売にならないだろう、と思われ、その支援として決められたのです。
そのような状況下で、徴収を無くす、というのは、はっきり言って支部に出向いている公設事務所の弁護士のはしごを外す行為と言わざるを得ません。

正直私は過去に公設事務所の経験はあるものの、現在の公設事務所のあり方には批判的ですし、日弁連の考えている弁護士過疎対策についても相当批判的です。
自分が公設ではなく、あえて法人の支店を作った理由も、公設事務所や日弁連と別の視点で弁護士過疎問題に取り組んでみたいと思ったためです。
また本来公設事務所の制度は弁護士過疎問題が解消するまでの時限立法的な趣旨でできたものでしかなく、いずれは定着という形で発展的に解消して欲しいものだと思っています。

ただ少なくとも現時点においては公設事務所無くして弁護士過疎問題を語れないのが現実です。
また少なくとも旭川弁護士会管内の公設事務所の弁護士は、地域の法的需要に対し、積極的に取り組んでいると思います。
正直あまり小さな視点で議論せず、大きな視点から、この問題を考えていただき、支部の弁護士たちが仕事を安定してできるように、支援していただきたいと思います。


 

 

 

 

弁護士:笠原 裕治

すずらん無料法律相談について


今月5日より、北海道弁護士会連合会(道弁連)が主催するすずらん無料法律相談が道内の各所で実施されています。

これは、北海道の中で弁護士が常駐しない自治体を中心に、道内の弁護士が無料相談を行うというものです。当事務所の弁護士も複数の自治体を担当させていただいております。

北海道ではかつて弁護士が管内に一人もいない地方裁判所支部が複数ありました(名寄もその一つでした)。現在は支部所在地の自治体には弁護士が常駐するようになっていますが、それでも弁護士が一人もいない自治体が多くあります。道内の場合面積が広いため、裁判所支部の所在地まで法律相談にいくことが難しい方も少なくないと思います。そうした状態を少しでも改善させるため本無料相談が一昨年から行われるようになり、今回で三回目の実施となります。

各自治体ごとの日程等につきましては、道弁連のサイトをご覧ください(リンクはこちら)。

弁護士:大窪 和久

サハリン・ドーリンスク訪問の報告


 訪問前にも本ブログに書かせていただいた通り、先月9月6日から一週間の旅程で、サハリンのドーリンスクに訪問させていただきました。今回の訪問は名寄市の交流事業の一環として行われたものであり、名寄市民として参加しました。ドーリンスク市では、市をあげて訪問団を歓迎していただきました。他方名寄からは名寄市立大学の音楽サークルの有志が各所で演奏を行い、言葉を超えた交流をしていくことができたと思います。

  今回は、幼稚園や小中学校も訪問しましたが、教育環境については非常に充実していると思いました。特に幼稚園については敷地および施設も広く、施設職員の方々が手作りで作った遊具が多く設置されており、子どもがとても大切にされているとの印象を強く受けました。

 ロシアでは、金銭的な意味でも、子どもを育てることについては日本より手厚いサポートが得られるようです。幼稚園では、保育料のうち個人負担は10パーセント(6000円程度)であり、さらに二人目の子どもについてはそこから50%減じた個人負担となり、三人目にの子どもについては無料ということでした。

 また、小中学校については、教育費及び給食費が無料であるだけではなく、クラブ活動の費用についても無料であるとのことでした。日本において、給食費やクラブ活動の費用が家計に大きな負担となっている家庭は少なくないと思いますし、給食費の滞納額の増加が社会問題ともされていますが、ロシアではそのような負担をする必要はそもそもありません。

 昨年サハリンの弁護士から聞いた話によれば、ロシアの裁判所で子の養育費が算定される場合、子1人の場合支払義務者の収入の25パーセント、子2人の場合には支払義務者の収入の33パーセントとされるとのことです。日本の場合裁判所が養育費算定表をつくっており、この算定表を参考にして養育費を定めていますが、ロシアの裁判所の定める金額の方が一般的にみて高額です。昨年この話を聞いたときには、法律面でロシアでは子どもは大切にされていると感じましたが、今年の訪問によりその意を強くしました。

 ドーリンスク市では、出生率が上がっているとのことで、街のあちこちで元気な子どもたちの姿をみることができました。それも子どもを大切にする社会の在り方が基礎にあるのだろうと思います。

弁護士:大窪 和久

サハリン・ドーリンスク訪問


来月9月6日から一週間の旅程で、サハリンのドーリンスクに訪問します。

私はこれまで3回サハリンを訪れています。過去の訪問はいずれも北海道弁護士会連合会北方圏交流委員会において、サハリン弁護士会との交流を目的としたものでした。訪問を重ねるたびにサハリン州都のユジノサハリンスクが急速に発展していくのがわかりました。また、司法の面でも大きく改善されており、インターネットの活用や高裁と地裁間でのテレビ会議の活用など、日本の司法制度が相当時代遅れに感じられるほどになっています。その一方で、北海道に負けない大きな自然が残されており、大きな魅力のある場所でもありました。

今回の訪問は名寄市のドーリンスク交流事業の一環として行われるもので、名寄市民として参加します。これまでの訪問では、日程の都合上ユジノサハリンスクが中心となり、それより北に行くことはできなかったのですが、ドーリンスクはユジノサハリンスクから北に44キロいったところにありますので、より北に行くことになります。ドーリンスクは人口3万7000人ほどであり、交通・産業の面ともに地域の中核となる街ですので、名寄と共通している点が多いといえるかもしれません。前回の訪問時において、ドーリンスクには大規模な更生保護施設の建設を予定していると刑務所の方からうかがっており、更生保護施設と街との関係をどうしていくのかという点においても興味がある場所でもあります。

道北にとっては、サハリンは最も近い外国であり、サハリンから多くのロシアの方もいらしているので、よりよい関係をつくっていくにはどうすればいいか、今回の訪問を通してより学んで来ようと思っております。

弁護士:大窪 和久
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