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弁護士ブログ

物損の交通事故について


最近ようやく雪もとけ始めてきました。ただとけ始めの時期の路面というのは、一番滑りやすく極めて危険です。
今日来た生命保険会社の人も「この時期は事故が多くて・・」とぼやいておりました。
そこで今回は交通事故被害に遭ったとき、その中でも物損事故の話などをしたいと思います。

ところで物損事故、というと、我々の業界でも軽く見がちな話ですし、一般の方も物損なら保険で適当に、という方もかなり多く見られます。
そのため人身事故に比べ、比較的安直な処理がなされる傾向があります。
ただ物損事故であっても事故は事故。保険会社がしっかり全部負担してくれるとは限りませんし、また物損の内容によっては何百万というものもあります。
また当初物損だと思って処理したら、後で思わぬ骨折が見つかったなどという事例もあります。
何より事故現場で平謝りにしていた加害者が、人身を問われない(刑事事件とならない)と思った瞬間に手のひらを返す、ということもあります。
従って物損だからと言って油断してはいけません。

とはいっても物損交通事故の話も、話せば色々とあります。損害をどの程度で見るか、全損とは何か、その他諸々・・ここでは到底書ききれません。

ただ事故に遭った際の心得として、1点だけ述べさせていただきます。

それは事故に遭った際、必ず自分の手で現場の記録を残しておくことです。
例えば事故現場の車両の位置、車の損傷の具合、スリップ痕(現在の北海道だと雪道の轍。これはあっという間に消えますので、注意が必要です)、その他周辺の状況です。
最近はスマートフォンや端末を使えばカメラを持ち歩かない人でも簡単に写真を撮れます(普通の携帯もかなりいいです)。
そこで何らかの手段で写真を撮っておけばかなり有効です。
もちろん何らかの偶然でメジャーでもお持ちであれば、簡単な図面を作れるとベストですが・・まぁそれはなかなか難しいので、やはり写真が一番です。

もちろん警察をしっかり呼ぶことは言うまでもありません。ただ警察は"物損事故」と聞いた瞬間、実況見分を非常におざなりにする傾向があります。
従って物損事故に関して言えば警察が作った図面は全く宛にならないと言ってよく、後で加害者が過失を否定しても当てにすることができません。

皆さんも事故に遭った際には、過失割合等で問題とされないよう、現場保存に注意していただくようお願いします。

なお物損事故の場合意外と弁護士に相談することに抵抗がある人がいると思います。
「腹は立つけど10万円の物損で30分〇〇円の弁護士に頼むのもなぁ」という気持ちを持つのは当然でしょう。
ただ意外と知られていないのですが、最近の自動車保険には「権利保護保険」(通称LAC )という特約がかなりの率で設定されています。
この保険を利用すれば、軽微な物損事故でも相談料から弁護士費用まで全部負担してくれます(下記URL参照)。
http://www.nichibenren.or.jp/activity/resolution/lac.html

もし気になるようでしたら、加入している保険会社に問い合わせてみるとよろしいかと思います(なお加入していない保険会社もありますので、ご注意ください。)。

弁護士:笠原 裕治
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