弁護士法人道北法律事務所(旭川・名寄)

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弁護士ブログ

2012年

全国支部問題シンポジウム


3月2日に,日本弁護士連合会で「全国支部問題シンポジウム」が開かれました。

これは,日弁連が「支部の機能低下を食い止め、支部において「市民に身近で利用しやく、頼りになる司法」が実現するよう、各地の情勢と改善策について検討することを目的に開催」しているもので,今年で5回目となります。例えば道北地域では旭川市には旭川地方裁判所があり,旭川市周辺に住む人はこの裁判所を使い裁判などすることができますが,旭川から遠方に住む人は旭川地方裁判所の支部を使うことになります(旭川地方裁判所には,稚内,名寄,紋別,留萌の四つの支部があります)。ところが,支部は地方裁判所の本庁と異なり,裁判が出来る期日が限られるであるとか,出来ない事件があるなど様々な制約があります。旭川地方裁判所の各支部は日本の中でも最も制約が厳しい支部で,裁判官が一月に一回三日間の間だけしかいないため,その間にしか裁判を行うことができません。支部と言うよりも,出張所とたとえた方が良いかもしれません。

裁判所の支部は市民が利用しやすい裁判所とは言えないのでは無いかという問題意識のもと,シンポジウムでは各地の抱える問題点について議論がなされました。本年の議論の内容については下記リンク先(ツイッターの投稿内容をまとめたもの)を参照して頂きたいと思いますが,5回のシンポを経ても,裁判所に大きな改善が見られたと言うことはありません。司法試験に合格した人数が増えているにもかかわらず,裁判官の数もほとんど増えてはいません。そもそも日本の司法予算が長年にわたって国家予算全体の0.4%ほどでしか無い状態が続いており(平成23年度は約3200億円であり,来年度は減額が予定されています),その限られた予算の中では人的にも物的にも裁判所を充実させることができないのでしょう。ただ,それでは地方に住んでいる人の「裁判を受ける権利」を守ることにはなりません。

全国支部問題シンポジウム (togetter)  http://togetter.com/li/266478

弁護士:大窪 和久

ご挨拶(名寄事務所より)


 名寄事務所の所長をしている大窪と申します。このたび事務所のサイト及びブログを開設いたしました。最初ですのでまずご挨拶をさせて頂きたいと思います。

 私は昨年春より名寄事務所で業務を行っておりますが,経歴にあるとおり北海道で弁護士として業務を行うのは名寄が初めてではありません。2005年から2008年までの3年間はオホーツク海に面した紋別市の法律事務所(紋別ひまわり基金法律事務所)で仕事をさせていただいております。 名寄と同様,紋別は裁判所があるにもかかわらず長年にわたり弁護士が一人もいない街でした。裁判所があるのに弁護士がいない場所をなくすため日本弁護士連合会は各地に「公設事務所」と呼ばれる弁護士を交替で派遣する法律事務所を開設していますが,紋別ひまわり基金法律事務所もその一つです。そこで街にたった一人の弁護士として多数の相談を受け,多数の事件を受任し解決してきました。紋別での仕事を通じ,弁護士がいない地域では一人の弁護士の力がより重要であると考えるようになりました。その後も鹿児島県奄美大島という弁護士が少ない地域で,公設事務所所長として3年間仕事を行ってきました。昨年北海道に戻り名寄で仕事を始めたのも,名寄も未だ市内に弁護士が2名しかおらず,一人の弁護士の力が強く求められているところであると考えたからです。

 笠原弁護士の挨拶の通り,道北地域でも弁護士が増えておりますが,弁護士の数が単に地方で増えればいいというものではなく,その場所の弁護士がどのような仕事をするかが問題です。特に弁護士の少ない地域では地域の方が弁護士を選ぶことが難しいので,弁護士の責任は本当に重いものだと思います。

 長年全国の弁護士・司法書士と協力して多重債務問題に取り組まれた奄美市役所の禧久孝一さんの著書「奄美の「借金解決」係長」では,弁護士がいない地域における法律専門家のあるべき姿について「たしかにここ数年で,ひまわり基金法律事務所とか,法テラス(日本司法支援センター)の地方事務所など,誰もが気軽に法律相談を受けられる数多くの「場」が,全国に設置されました。ただ,そういった取り組みはまだ緒についたばかり。そこに赴任する弁護士や司法書士に必要な「資質」は,都心部の法律事務所とは異なる部分も多々あります。そこが十分に理解されていないように思うのです」と指摘されています。また,弁護士自身の主張を最後まで押し通さないとプライドが許さない弁護士や,相談者に対して高圧的だったり冷淡だったりする弁護士には「弁護士過疎地域で仕事をして欲しくありません」という厳しい指摘もなされております。私が奄美大島で3年間仕事をしている間には,禧久さんから直接弁護士のあり方についてお話を伺いましたが,本当に耳の痛い指摘ばかりでした。

 今後名寄で仕事を行っていくにあたり,より良い法的サービスを提供させて頂くだけではなく,親しみやすい事務所としていきたいと考えております。今後ともよろしくお願いいたします。

弁護士:大窪 和久

ご挨拶


皆さん,こんにちは。当事務所における旭川事務所の代表の笠原裕治と申します。
この度事務所のホームページを立ち上げさせていただきました。
またブログについても立ち上げさせていただきました。ただまだ慣れていないものですので,やや見苦しいこと等あるかも知れませんが,ご容赦いただけると幸いです。

さて最初に何を書こうかちょっと迷ったのですが,取りあえず当事務所がどういうことを目標としているか,ということに若干触れさせていただこうと思います。多少長くなりますが,最初ですので,ご容赦いただけると幸いです。

経歴等にもありますが,私は,東京で2年6ヶ月ほど弁護士業務を行った後,名寄市における公設事務所の初代弁護士として赴任しました。ただ名寄支部は,当時弁護士がゼロ地域で,私が約30年ぶりに名寄に事務所を構えた弁護士でした。
何しろ約30年間弁護士のいなかった地域です。私のような登録たかが2年ちょっとの弁護士のところにも,相談したいという人が多数来ましたし,その間自分の力不足に悩んだ時期もありました。また依頼者の方々も,弁護士や法律というものに慣れていないため,弁護士に相談するのにためらいがある方も多く,「あ~,この件なんか弁護士に相談してくれれば~。」と思うことも多々ありました。また地元の方々は,たかが登録2年ちょっとの自分を温かく迎えてくれ,全面的に支援していただきました。そのお陰で,私のような未熟者でも何とかそれなりに3年の任期を全うすることができ,現在もそれ相応の仕事ができる状況になりました。

私が公設事務所の弁護士の任期を終えて,約5年の月日がたとうとしており,その間私も,周辺も,色々と変わりました。旭川弁護士会の登録人数は約2倍になり,現在旭川市内には40人を超す弁護士が常駐し,また弁護士のほとんどいなかった稚内・留萌・名寄・士別・紋別・富良野にも弁護士事務所が開設されるようになっています。また当事務所も,私がかって活動していた,名寄市に従たる事務所を出せるようになりました。

ただ弁護士が増えたからと言って,依頼者にとって弁護士が親しみやすい存在になっているか,と言われたらまだそうはなっていないと思います。未だに弁護士とのアクセスが非常に困難な地域は多数ありますし,また「弁護士に相談すれば良かったのに」と思うような記事を見かけることも多々あります。ただ逆に言えば,弁護士に相談するだけの土壌も,弁護士という職業に対する信頼関係も築けていない,ということになりますので,我々としても忸怩たるところを感じざるを得ません。

石の上にも3年という言葉がありますように,地域の中で信頼関係を築くには,地道に堅実な仕事をして,依頼者の方々の信頼を得て,いくしかないと私は考えております。
またこれまで弁護士に馴染みのなかった方々に対しては,より丁寧な業務を行い,かつ親しみやすい弁護士である必要があるでしょう。
また現状でも弁護士とのアクセスが困難な方々は沢山おりますので,フットワークを軽くして,それらの方々に対しても,良質なサービスを提供したいと考えております。

これらの活動を通じて,当事務所では,より親しみやすく,地域から信頼される弁護士を目指していきたいと考えておりますので,今後ともよろしくお願いします。

弁護士:笠原 裕治

ホームページを開設しました


当事務所のホームページを開設いたしました。ホームページを通して、もっと皆様の身近な弁護士として法律問題の解決に努めたいと思っております。
お気軽にお立ち寄り下さい。

iタウンページも引き続きよろしくお願い申し上げます。

旭川 http://nttbj.itp.ne.jp/0166764817/index.html
名寄 http://nttbj.itp.ne.jp/0165487080/index.html

弁護士:大窪 和久
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